作業療法士の古澤です。今日は今年6月末にてリハビリを卒業された利用者様に関してお話しさせてもらいたいと思います。
2018年10月 私が当事業所に入職してすぐにサービスを開始されました。転倒により左上腕骨骨折され入院手術後で、退院時は左肩が上がらず、長期入院による全身的な筋力低下もあって歩行も不安定な状態でした。「左手が上がるようになって髪を結んだり自分で洗えるようになりたい」「洗濯物を干せるようになりたい」「足の筋力をつけて近所を歩けるようになりたい」との具体的な目標を持ってリハビリを始めました。
肩に関してはまず自身で動かしやすい状態に筋肉をほぐし、正しい動かし方で腕が上がるよう反復練習していきました。ペットボトルを用いた筋トレも指導し、ご自身でも意欲的に取り組まれました。半年ほどで改善されるも高いところにあった重い鍋を取ろうとして一時的にまた肩を痛めてしまい逆戻り。また1から同様のリハビリに取り組まれてさらに1年後2020年4月には生活目標達成され肩へのアプローチは終了としました。
下肢に関しては室内での筋トレや歩行練習を実施しました。当初屋外用の安定感のある大きめの歩行車をレンタルしていましたが、徐々に歩行能力改善されて普通のシルバーカーに変更しました。もともと腰も悪く医師からは手術を勧められるほどで腰部痛や下肢痛がありました。体幹及び下肢のストレッチや筋トレを指導しご自身でも取り組まれました。何度かギックリ腰の様になり痺れがきつく室内も伝い歩きをする事がありました。その度に気をつける姿勢や動作方法を確認し自主トレを続けてこられました。コロナ禍の前にはご友人と旅行の話が出ているとのことで、バス停まで歩いていけるか不安だし行くのはやめようかと相談を受けました。「是非行ってください!」と実際バス乗り場まで旅行カバンを持って歩く練習もしました。どれくらい時間がかかるのか、どんなカバンが良いのかなど一緒に確認して無事楽しんで来られました。それも自信に繋がり自主トレを欠かさず続けて、今も手術を受けることなくシルバーカーにて近隣に散歩や買い物に出かけられるようになりました。また杖でも歩行できるようになり受診など公共交通機関も利用されています。
そろそろリハビリを卒業しても大丈夫ではないかと話した時には嬉しい様な寂しい様なと仰っていました。それは私も同じでした。2年半ほどの間、良くなったり悪くなったりを繰り返しながらリハビリだけでなく色々なお話をしてきました。最後の訪問の際には心のこもったお手紙まで頂き目頭が熱くなりました。訪問の仕事を始め,可動域や筋力など機能的なことだけでなく、生活の中での動作や活動に関しても支援が重要であると考え関わらせていただき,生活目標の達成・訪問によるリハビリ支援の卒業に至りました。様々な疾患を抱えながらも、自分らしく生活出来ることこそリハビリテーションで最も重要なことと考えています。コロナが落ち着き、またお友達と旅行に行けたら良いですね。
オシャレが大好きなご利用者様で、コロナ禍の今の楽しみはセルフネイルだそうです。そのアイテム(マニュキアやジュエリーパーツなど)を買いに行くため頑張って歩いておられます。お友達に会えないので写真を撮って見せたりしているとのことで、1枚撮らせていただきました。
今回の事例のように療法士によるリハビリと利用者さんの努力が功を奏し生活目標の達成が得られたのだと思います。卒業をうれしく思います。
訪問看護リハビリステーションたもつは、京都市伏見区、京都市南区、京都市山科区、京都市東山区、宇治市を中心に活動しています。
看護師増員により、ますます充実した訪問の質・量を兼ね備えた看護体制を構築しています。
5月1日京田辺市に訪問看護リハビリステーションたもつ京田辺 オープンしました。京田辺市、城陽市、井手町、宇治田原町、精華町の訪問体制を構築していきたいと考えています。
あらゆる疾患に対して、24時間365日体制で訪問させていただきます。
新規京田辺市・伏見区 令和3年7月以降採用療法士9月以降の看護師を募集しています。
在宅看護・リハビリ興味のある方は募集要項にありますメール・電話にてご連絡お待ちしています。楽しく、明るく、質の高い看護を提供しましょう。
ホームページからの直接採用を最優先、優遇としています。6ヶ月後基本給をアップさせて頂きます。
統括所長 西谷 保