看護師の奥田です。寒さが厳しくなり、冬のひだまりがことのほか暖かく感じられる季節になりましたね。毎日ばっちり防寒対策をして出かけますが、利用者さんのお宅に着いたときには手が氷のように冷えており、体温計を挟むときお体に触れないよう細心の注意をする日々です。

さて、今日は担当させていただいたAさんとご家族との関りについて振り返りたいと思います。Aさんは〇〇年前に脳出血を患われ左半身麻痺の状態となりました。食事や排せつ、移動など全てにおいて介助や見守りが必要な状態でしたが、入浴目的でデイサービスを利用する以外はご本人の希望もあり奥さん一人で介護をされていました。徐々にお体が弱り、デイサービスへ通うことも難しくなり、入浴は訪問入浴に切り替えとなりました。ベッドの上でもご自身で身動きができなくなり、臀部に大きな褥瘡ができたことで痛みが強くなり訪問看護の導入となりました。

初日に私が訪問させてもらった時、Aさんはうとうとされているものの短い言葉でのお返事や頷いて応えてくださる状態でした。血圧は60台まで低下しており、医師からは今日明日にでも亡くなってもおかしくないと奥さんに説明がありました。Aさんとご家族は以前から話し合いをされており、最期は自宅で過ごすという意志は固まっておられました。長い介護の歴史のなかに急に入らせて頂いた訪問看護の存在。それがAさんとご家族の生活を支え、Aさんとご家族らしくご自宅での看取りを迎えられるように私たちに何ができるのか、と一生懸命考えました。奥さんともお話しし、苦痛の緩和とAさんらしい生活をできる限り続けることを目標としました。

まずはAさんが一番苦痛に思っておられる臀部の褥瘡からの痛みを緩和することです。今まで利用しておられなかったエアマットの利用はケアマネジャーさん、福祉用具の担当さんのおかげで迅速に開始できました。マットを入れ替えることもAさんのお体の負担が大きく、みんなで協力して痛まないよう、血圧が変動しないように行いました。褥瘡の処置も毎日奥さんと看護師で実施しました。体位変換やオムツの選択など今までは自己流で行っておられた介護についても奥さんに説明し、「なるほど。」と言っていただき実践されました。Aさんは処置し体を動かす時以外は痛みを訴えらえることはなく、穏やかな表情で眠っておられることが多かったです。

次にAさんらしい生活を続けることです。お風呂が大好きだったAさん。どんなに血圧が低くてもご希望されたら訪問入浴は続けてよいと医師に確認。業者とも調整を行いました。点滴はしないと決めていたため、口からの摂取も続けました。普段は寝ておられるのに、奥さんがお粥や潰したおかずを準備されるとしっかり目と口を開け、摂取できていました。むせる可能性はすごく高かったのですが、奥さんは理解された上で食事介助を続けられました。看護師はむせにくい体勢について説明し、訪問時は口腔ケアを行いました。奥さんは「ぐらぐらする歯もあって歯磨きは怖いからできない」とおっしゃっていたので、看護師が来て口を綺麗にすることをすごく喜んでくださりました。Aさんとご家族が困り不便に思っていることを見つけて解決する、ご希望を少しでも叶える、毎日その積み重ねだったように思います。Aさんは訪問看護開始して8日後に亡くなられました。今日明日でもと言われてから8日間、Aさんらしく穏やかに過ごされました。ご自宅で大好きなご家族に囲まれて過ごしたことが力になったのだと思います。

後日、奥さんから「介護の振り返りをノートにまとめていると、奥田さんとエアマットへ移動したときのことや、たもつの皆さんとお父さんの体を拭いたりしながらお話したことが沢山でてきてね。ページいっぱいになりました。濃厚な1週間でした。」とお言葉を頂きました。長い介護の歴史の中の最後の8日間を共にさせていただいたこと、私も感謝しています。Aさんとご家族との関りの中でたくさんのことを学び、感じさせていただきました。

利用者さんとご家族の歴史を大切にしながら、寄り添い共に考える姿勢を大切にしてこれからも日々の看護を行っていきたいと思います。

写真:自宅の庭の葉牡丹です。寒くなるほど鮮やかさを増すそうです。同じように冬の寒さに負けず、元気に過ごしたいものですね。

訪問看護リハビリステーションたもつは、終末期の利用者・家族の思いを尊重し、地域の支援者と共に支援させていただきます。

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