看護師の掛川です。梅雨ですね。「梅雨」という言葉の漢字に「梅」が使われているのはこの時期に梅の実がちょうど熟れるからだそうです。梅雨のジメジメした天気にストレスも感じますが雨のおかげで梅が熟すと思うと梅雨の感じ方も少し変わります。
今回は受け持ちのAさんとの関わりから感じたことをお話します。Aさんは〇〇損傷不全麻痺、〇癌末期の方でした。入浴支援で訪問していました。お風呂が大好きな方でぎりぎりまで自宅のお風呂に入りたいとの希望をおもちでした。日に日に体力が低下しバランスを崩してしまうことが増え看護師1人では支援する側にも不安があり看護師2人で支援する形をとりました。浴槽に浸かるまでにすでに呼吸困難があり休憩をとりながらの支援でした。訪問入浴なら安全に楽にゆっくり入れるのになぁといつも思いながらAさんに提案すると「(自宅のお風呂で)いける!(助けてもらったら)なんてない。」と。「俺の体は俺が一番わかってる。移り損ねてもずり落ち方もわかってる。大丈夫や。」といつも笑っておられました。
医療者として安全に安楽に身体への影響を考えるとこうした方がいいかな、療法士さんとも連携しあれこれ考えながらご提案していきましたがことごとく断られました。自分の考え、やり方、確固たる信念をお持ちの方でした。Aさんと関わるうちに自分自身もAさんのやり方でコツを見出していたり少しでも楽にできる方法を一緒に考えたり訪問のたびに緊張感も感じながらもAさんの楽しみであるこの時間を大切にしたいと関わっていました。介入当初はご自身で一部洗身もされていましたが最後は浴槽への出入り、シャワーチェアーと車椅子への移乗に体力をいかに温存できるかが課題でした。湯船に浸かりながらいつも強気なAさんがふと「無理ばっかり言ってすまんな。でもやっぱり家の風呂がええわ。風呂に入った日は疲れるけどよく寝れる。ありがとう。」と。
時になにを優先にするのかで利用者さんと医療者で意見が異なる場面が多々あります。療養環境が整っている病院とは異なり在宅ならではの環境による難しさも痛感します。利用者さんが住み慣れた在宅で過ごす意味が大きく存在します。その中で医療者として必要なことは情報提供を行い、選択されるのは利用者さんであり利用者さんの希望をできる限り大切に支援していきたいと考えます。
実家の庭に咲いていました♪
住み慣れた家で生活する、支援する、希望を叶える難しさはありましたが、ケアマネージャー、家族、在宅医、支援スタッフの連携で最期まで家で生活ができました。訪問看護たもつでは、住み慣れた在宅で過ごす支援を、多職種のスタッフと共にさせて頂いております。
令和5年7月以降の作業用療法士・理学療法士・言語聴覚士(伏見区・京田辺)令和5年7月以降の看護師(伏見区・京田辺)を募集しています。在宅看護に興味のある方は募集要項にありますメール・電話にて連絡お待ちしています。楽しく、明るく、質の高い看護を提供しましょう。ホームページからの直接メールまたは電話での採用を最優先、特別優遇します。遠慮なく連絡ください。6ヶ月後基本給をアップさせて頂きます。
統括所長 西谷 保