作業療法士の古澤です。年末から一段と寒い日が増え、カイロを貼って防寒着でモコモコになりながら訪問させて頂いています。今年は自分時間を大切に、まだまだ続くコロナ禍を有意義に過ごしたいものです。
今日は訪問を開始してから2年が経つご利用者様のお話です。50代女性で難病を患っておられます。たもつのリハビリを開始する際は何のサービスも受けておらず、入院中の支援も拒否的で退院後はほぼ寝たきりの状態でした。ご本人は「手足を伸ばすと痛いから少しでも楽になりたい。車椅子で散歩に出かけたい。ちょっとでも立てたらいいな。」と前向きな発言が聞かれていましたが、実際には食事もあまり摂られず、1日中手足を曲げて寝ているような状況でした。まずは私達の支援を受け入れてもらい、サービスを継続してもらいたい!そのためご本人の状態や意向に沿って少しずつ一緒に手足を伸ばしたり、介助してベッドに座ったり、いろいろなお話の中からご本人様の好きな事、やってみたい事などを聴かせていただきました。ご本人は好き嫌いがはっきりされており、こだわりの強い性格のようでしたので、無理には薦めず、ご本人のペースに合わせて実施していきました。
「アニメ番組をテレビで観たい!」まずはそこから何とかできないかご家族の協力も得ながら調整していきました。電動ベッドの導入により何とかギャッジ座位が取れるようになると、30分のアニメ番組を観ることができるようになりました。ギャッジアップの操作もご自身でできるようになりました。そこから端座位も座位時間は徐々に拡大し、ご自身で食事ができるようになりました。座位保持の練習も兼ねて好きなアニメキャラクターの塗り絵もしました。少しでも踏ん張れるようにと、足に体重をかける練習もしました。さらに白内障の手術をされると、座位での活動は幅を広がり、端座位でテレビを見たり、本を読んだり、折り紙や塗り絵、スマートホンの操作ができるようになりました。今では看護師訪問や訪問介護、訪問入浴といったサービスを受け入れながら、半日近く端座位で過ごせるようになられています。そしてご本人から積極的にお話をされるようになり、現在も「車椅子で散歩に行きたい。動物園に行きたい。」と意欲的です。それに向けて移乗方法を検討しています。
私たちは日頃からご利用者様やご家族様と沢山のお話をさせて貰いながら、ニーズや意欲を引き出し、生活目標に向かってそれぞれのペースを大事にしながら一緒に取り組んでいます。楽しみや生き甲斐こそ、リハビリテーションを行う上で大切な『やる気スイッチである』と私は思います。
写真はご利用者様が折った鶴の作品です。了承を得て掲載させて頂きました。まだ沢山の折り鶴があるので、今年は綴って千羽鶴を仕上げたいと話しています。その時にはまたご紹介できたらと思います。
支援に対して消極的な利用者さんが、支援者に心を開き、自分の希望を伝えてくれる、そして生活の幅が広がる。訪問看護リハビリステーションたもつ、利用者さんにとっても喜びだと考えます。生活の幅を広げる訪問看護・リハビリは凄い力があると思います。
訪問看護リハビリステーションたもつ京田辺 は、京田辺市、城陽市、井手町、宇治田原町、精華町の訪問体制を更なる構築したいと考えています。訪問看護リハビリステーションたもつでは、京都市伏見区、京都市南区、山科区、東山区、宇治市を訪問しています。あらゆる疾患に対して、24時間365日体制で訪問させていただきます。スローガンではなく、実際に活動できる、実施実績のあるステーションとなったと自負しています。
令和4年1月以降の作業用療法士・理学療法士(京田辺)・言語聴覚士(伏見区)令和4年9月以降の看護師(伏見区)を募集しています。在宅看護に興味のある方は募集要項にありますメール・電話にて連絡お待ちしています。楽しく、明るく、質の高い看護を提供しましょう。ホームページからの直接採用を最優先、優遇します。6ヶ月後基本給をアップさせて頂きます。
統括所長 西谷 保