作業療法士の古澤麻美です。
日々暖かくなり、何を着たら良いのか悩む季節になりました。朝夕は風が冷たく感じるので、まだ上着も手放せません。
1年ほど前、神経難病を患っておられたご利用者様がご逝去されました。お一人暮らしをされており、家族に迷惑をかけたくないという気持ちがとても強い方でした。息子さんや娘さん、お嫁さん達もとても協力的で、ご本人様の生活をサポートして下さっていました。診断がつく前からの関わりで、私のことを「あんたは第三の嫁や」と親しみを込めて仰っていました。病気の進行により動きにくくなられ、話しにくくもなっていかれました。また精神的にも「なんでこんな病気になったんだろう」と落ち込んだり「自分でも頑張ってするわ」と前向きに取り組まれたり「もう何もしたくない」と意欲がなくなったり、大きく揺れ動いておられました。その度に気持ちに寄り添い声をかけ、環境調整をしながら自宅での生活が継続できるよう支援しました。
色々話をする中で、ご本人様は「トイレで排泄したい」という強い思いがありました。そのためリハビリでは、一人でも安全にポータブル移乗できるよう環境を整え、動作練習も行いました。ご家族やヘルパーさんには、出来るだけご自身の力で行って頂きながらのサポートをお願いしました。夜間は頻繁に尿意を感じ、昼夜逆転になってしまったこともありました。そのためパッドや紙パンツも提案していましたが、「大丈夫。頑張ってトイレへ移る」とポータブルトイレでの排泄を最期まで継続されました。
急なご逝去の連絡で当初は驚きと寂しさでいっぱいでした。しかし一年経ってみると、最期までご自身の希望された生活ができ、満足されているのかもしれないと感じられるようになりました。先日ご家族様にお電話した所、皆さまお変わりなくお過ごしで、無事に一周忌を終えられたとの事でした。
神経難病のリハビリテーションにおいて、病状の変化に伴う身体機能の低下、日常生活動作の行いにくさ、生活環境の変化、心理的動揺など、療法士としてアプローチが必要な側面だ沢山あります。ご利用者様の性格や価値観、これまでの生活やこれから希望する生活などできるだけ把握し対応したいと思います。また揺れ動く気持ちの中で想いが変化することも考慮しながら、その人らしい生活のサポートを大切にしたいと思っています。
「トイレで排泄をしたい」希望をきき環境調整、動作練習は、在宅看護(リハビリ)のオリジナルなことの一つだと思います。訪問看護リハビリステーションたもつでは、病状の段階に応じた支援をさせて頂きます。
訪問看護リハビリステーションたもつ京田辺 は、京田辺市、城陽市、井手町、宇治田原町、精華町の訪問体制を更なる構築したいと考えています。訪問看護リハビリステーションたもつでは、京都市伏見区、京都市南区、山科区、東山区、宇治市を訪問しています。あらゆる疾患に対して、24時間365日体制で訪問させていただきます。スローガンではなく、実際に活動できる、実施実績のあるステーションとなったと自負しています。令和4年5月以降の作業用療法士・理学療法士(京田辺)・言語聴覚士(伏見区)令和4年5月以降の看護師(伏見区・京田辺)を募集しています。在宅看護に興味のある方は募集要項にありますメール・電話にて連絡お待ちしています。楽しく、明るく、質の高い看護を提供しましょう。ホームページからの直接採用を最優先、優遇します。6ヶ月後基本給をアップさせて頂きます。
統括所長 西谷 保