看護師の森です。
ご自宅での看取りを選択された利用者さんのお話をさせていただきます。
Aさんは悪性腫瘍の末期で医師からは余命二週間と宣告された方です。「治療ができなくなったら家に帰りたい」と奥さんの待つご自宅での療養を選択されました。
退院前から痰の量が多く、一晩でゴミ箱がティッシュでいっぱいになる状況でした。苦痛を緩和できるよう往診の先生が日々お薬の内容を調整され、そのお薬は薬局から速やかにご自宅へ届けられました。痰がからむときはご自身でティッシュに出されていましたが、それも徐々に難しくなり医療機器の業者さんに吸引機を届けていただきました。私たち看護師は、痰を出しやすくするように体位ドレナージやスクイージング、タッピングと喀痰吸引を実施しました。それでも病状の進行に伴って痰の量は増える一方です。そのようなAさんのそばにいることに奥さんは不安を感じており、「痰の音を聞いているとつらくて」「夜が長くてつらい」と話されていました。奥さんから訪問希望の電話があれば夜間も駆けつけて排痰ケアを実施しました。
Aさんが自宅に戻られて12日目の朝、ご家族の献身的なケアもあり、「しんどがっていたのが嘘みたい」な穏やかな最期となりました。奥さんがこれまでの感謝の気持ちを綴った手紙を読み聞かせた数分後に静かに呼吸が止まったそうです。ご家族からの「お父さん幸せだと思います」「みなさんのおかげで楽な最期になりました。感謝でいっぱいです」というお言葉に、私も胸が熱くなりました。
終末期の在宅療養では、ご家族の方が利用者さんのしんどそうな姿を目にしてつらい思いをされることがあります。最期の時間を住み慣れた自宅で、家族や大切な人たちと過ごす。そのような希望をもつ利用者さんが安心して在宅療養を選択できるよう、症状緩和についても学びを深めてよりよい看護を提供していきたいと思います。
Aさんのご冥福とご家族のご多幸をお祈り申し上げます。
希望を叶えるべく、病院で退院希望・退院まで数日で訪問看護が決定・導入された利用者さんです。社会的環境の影響で、ご家族さんも面会の制限のある病院が多くあります。訪問看護リハビリステーションたもつは、所謂突然の退院にもスムーズに対応し、終末期の利用者さんも積極的に受け入れています。「ここ」という時に、力を発揮しできる訪問看護リハビリステーションステーションたもつでありたいです。
訪問看護リハビリステーションたもつ京田辺 は、京田辺市、城陽市、井手町、宇治田原町、精華町の訪問体制を更なる構築したいと考えています。訪問看護リハビリステーションたもつでは、京都市伏見区、京都市南区、山科区、東山区、宇治市を訪問しています。あらゆる疾患に対して、24時間365日体制で訪問させていただきます。スローガンではなく、実際に活動できる、実施実績のあるステーションとなったと自負しています。
令和4年8月以降の作業用療法士・理学療法士・言語聴覚士(伏見区・京田辺)令和4年8月以降の看護師(伏見区・京田辺)を募集しています。在宅看護に興味のある方は募集要項にありますメール・電話にて連絡お待ちしています。楽しく、明るく、質の高い看護を提供しましょう。ホームページからの直接メールまたは電話での採用を最優先、優遇します。6ヶ月後基本給をアップさせて頂きます。
統括所長 西谷 保