言語聴覚士の田中です。秋晴れの心地よい季節となりました。「〇〇の秋」と言えばみなさんは何を一番に思い浮かべますか?食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋、読書の秋、なにを始めるにもちょうどよいこの季節。皆さんそれぞれ好みがあると思いますが、一番多いのはきっと「食欲の秋」ではないでしょうか。美味しいものを食べると幸せだと感じることがありませんか?それは、食事をすると脳から幸せな気持ちになるホルモンが出てくるからだそうです。いくつになっても自分が美味しいと思えるものを食べられることは本当に幸せなことです。でも、ある日突然、病気で食べることができなくなったら、皆さんはどうしますか?今日は、脳のご病気が原因で美味しいものを充分に食べられなくなったAさんのお話をさせてください。私は今春から訪問看護のお仕事をさせていただくようになり、初めて訪問させていただいた方がAさんでした。Aさんは入院中、言語聴覚士による嚥下訓練をがんばってこられました。脳の病気が原因で喉の片側が動きにくくなってしまい、食べ物がもう片側の喉しか上手く通らなくなってしまったのです。そのため、少し倒したベッド上に動きやすい側を下にして横向きになり、動きにくくなった側に首を回して頷きながら食事をする、という訓練を続けてこられました。安全に食べるためにはそのような複雑な姿勢にならなければいけなかったのです。お口からだけでは充分な栄養が摂れないため、胃に穴をあけてチューブを入れて栄養を補給する胃ろうもされていました。初めてAさんにお会いした時、とても素敵な笑顔が印象的でした。初めての訪問に緊張している私にも優しく話してくださるAさんを拝見し、この笑顔を守りたい、Aさんが美味しいと思えるものを少しでも召し上がっていただきたい、その一心で私は訪問させていただきました。「食べたい」というAさんのお気持ちに寄り添い、在宅で毎日安全に食べ続けることができるようお手伝いさせていただきました。その甲斐あって、今では胃ろうからの栄養補給を少し減らし、普通に座ってほんの少し気を付けながら美味しいと思えるものをお口から食べられるようになっていらっしゃいます。これはAさんの努力あってのことですが、いつも食事を用意してくださる奥様や食べることを許可してくださった医師、環境を整えて下さったケアマネージャー、健康面のサポートやリハビリに協力してくださった看護師など皆さんのお陰だと心から感謝しています。たとえリスクや問題がたくさんあったとしても、安心で安全にかつ楽しく在宅生活を送っていただくために多職種が連携・協働して支援していくことの大切さを改めて教えていただきました。Aさんには、これからも無理なく安全に美味しいと思えるものを召し上がっていただきたいです。

写真は、とある日の我が家の夕飯「かぼちゃの煮物」です。なんとこれ、お鍋を使わず電子レンジで仕上げました。面取りもしていません。忙しい日でも簡単に作れます。夏に収穫されたカボチャが甘みを増して出回る秋。ハロウィーンのジャックオウランターンでも有名なカボチャですが、安価でお得に買えるこの季節、甘くてホクホクしたカボチャをたくさん味わいたいです。

訪問看護リハビリステーションたもつでは、「食べてい」気持ちを大切にし、言語聴覚士、作業療法士、理学療法士、看護師がチームとなり支援させて頂いております。

訪問看護リハビリステーションたもつでは、京都市伏見区、京都市南区、山科区、東山区、宇治市を訪問しています。あらゆる疾患に対して、24時間365日体制で訪問させていただきます。訪問看護訪問看護リハビリステーションたもつ京田辺 は、京田辺市、城陽市、井手町、宇治田原町、精華町の訪問体制を更なる構築したいと考えています。スローガンではなく、実際に活動できる、実施実績のあるステーションとなったと自負しています。

令和511月以降の看護師(伏見区・京田辺)を募集しています。在宅看護に興味のある方は募集要項にありますメール・電話にて連絡お待ちしています。楽しく、明るく、質の高い看護を提供しましょう。業者を通さず、ホームページからの直接メールまたは電話での採用を最優先、特別優遇します。遠慮なく連絡ください。6ヶ月後基本給をアップさせて頂きます。

統括所長 西谷 保